ダイエットや美容に効果的なアミノ酸が豊富な食べ物12選

食べ物の中にはダイエットや美容に貢献することができる栄養素を含んだものもあります。
今回は、たんぱく質の合成を始め体の様々な働きに関与しているアミノ酸について解説していきます。管理栄養士


アミノ酸について

アミノ酸とはたんぱく質を合成する最小単位の成分です。
自然界には数多くのアミノ酸が存在していますが、人間の体はそのうちの20種類によって臓器や神経伝達物質・ホルモン・血液などが作られています。

20種類のアミノ酸のうち9種類が必須アミノ酸と呼ばれ、体内での合成が出来ない、または困難なため食事で摂取する必要があります。残りの11種類の非必須アミノ酸は体内での合成が可能です。

 

アミノ酸の働き

アミノ酸はたんぱく質を作るだけではなく、身体を動かす生命活動のほとんどを司っています。
各種のホルモンや酵素、抗体となって身体を維持・調節したり、エネルギーとなり身体を動かす源となっています。

9種類の必須アミノ酸の働きについて紹介します。

バリン

筋肉筋肉を強化したり、疲労回復効果があります。また、成長を促進したり、血液中にある窒素のバランスを調整する働きがあります。
バリンはロイシン・イソロイシンと共にBCAA(分岐鎖アミノ酸)と呼ばれ、運動時のエネルギー補給としてスポーツサプリメントなどに配合されています。

[多く含む食品] レバー、ラム肉、落花生

イソロイシン

筋肉を強化したり、疲労回復効果があります。また、甲状腺ホルモンの分泌を促し、筋肉や体の成長を促進する効果があります。

[多く含む食品] 鶏肉、さけ、牛乳、プロセスチーズ

ロイシン

筋肉を強化したり、肝機能を高める効果があります。また、ストレスを緩和する作用もあります。

[多く含む食品] レバー、あじ、乳製品、大豆製品

メチオニン

硫黄を含んだ含硫アミノ酸で、肝機能を高めたり、アレルギーの原因となるヒスタミンを抑える働きがあります。不足すると利尿能力が低下するためむくみが生じます。

[多く含む食品] 肉、マグロ、乳製品、大豆製品

リジン

ブドウ糖の代謝を良くして集中力を高めたり、カルシウムなどの吸収を促進するほか、肝機能の強化などの効果が確認されています。

[多く含む食品] 牛乳、チーズ、鶏肉

フェニルアラニン

肝臓でチロシンに変換され、ノルアドレナリンやドーパミンなどの興奮性の神経伝達物質を作り出します。精神を高揚させ、血圧を上げる作用や、記憶力を高める効果などを持っています。

[多く含む食品] 大豆、卵、チーズ、アーモンド

トリプトファン

精神を安定させ、不眠を解消する効果があります。また、鎮痛作用を持つ神経伝達物質の原料となります。

[多く含む食品] 乳製品、大豆製品、ナッツ類

スレオニン

新陳代謝を促し成長を促進する効果や、肝臓の脂肪蓄積を抑制し、脂肪肝を予防する効果があります。

[多く含む食品] 鶏肉、ゼラチン、さつまいも

ヒスチジン

大人は体内で合成できますが、子供の場合は合成できないため子供にとっては必須アミノ酸となります。
ヒスチジンは体内で成長に関与し、神経機能補助を行います。また、慢性関節炎の症状緩和、ストレス軽減などの効果もあります。
近年ではヒスチジンには肥満防止作用があることが明らかとなり、ダイエット効果が期待されています。

[多く含む食品] カツオ、マグロ、ラム肉、チェダーチーズ

 

アミノ酸が不足すると?

人間の体を構成しているたんぱく質は、アミノ酸が数十~数百個以上の鎖状に繋がったもので出来ています。
アミノ酸、すなわちたんぱく質の摂取が不足した場合、筋肉量の減少・肌や髪のトラブル・集中力や思考力の低下といった症状が現れます。

普段からバランスの取れた食事を心掛けていれば、アミノ酸が不足することはないでしょう。
ダイエット中の方や、常に低カロリーな食事を意識されている方、忙しく簡単に食事を済ませてしまう方などはたんぱく質が不足する傾向にあるので、意識的にたんぱく質を摂取するよう心掛けましょう。

 

アミノ酸を摂りすぎることはある?

日本では、現時点でのアミノ酸許容上限摂取量は特に決められていません。
しかし、アミノ酸で構成されているたんぱく質を多量に摂取することは、腎臓に負担がかかる可能性があります。極端な過剰摂取は避けましょう。
また、必要量を超えればアミノ酸も一部は脂肪として合成され、体内に貯蔵されてしまいます。

 

アミノ酸を多く含む食べ物12選

日本人の食事摂取基準(2015年版)では、不可欠アミノ酸(必須アミノ酸)の推定平均必要量について記載がありますが、20種類のアミノ酸をバランスよく摂ることが大切です。
そこで食材選びの参考にしたいのが「アミノ酸スコア」です。
アミノ酸スコアとはアミノ酸のバランスを数値化したもので、たんぱく質の栄養価を示します。最高値は100で、バランスのいいものほど数値が上がります。

たんぱく質の推奨量:成人男性60g、成人女性50g

豚肉(ロース)(アミノ酸スコア:100)牛ロースや鶏むね肉もアミノ酸スコア100の食材です。
豚ロースは100gあたり157kcal、たんぱく質は19.7g含有されています。
肉類はグルタミン酸(免疫力を高める効果や脳の活性化・リラックス効果がある)、アスパラギン酸(疲労回復、体調を整える働きを持つ)を多く含みます。その他リジン、ロイシンも多く含まれており、リジンの充足率が低い米や小麦は肉類と一緒に摂るとバランスが良くなります。

 

あじ(アミノ酸スコア:100)
アジあじ、さんま、いわし、さけはアミノ酸スコア100の食材です。
あじ1尾(70g)で88Kcal、たんぱく質は13.8g含有されています。
青魚に含まれるDHA・EPAには内臓脂肪を減らす効果があり、血液の流れを良くして代謝を助け、ダイエットにも効果があるとされています。

 

卵(アミノ酸スコア:100)
生卵1個(60g)で91Kcal、たんぱく質は7.4g含有されています。
卵はビタミンC以外のほぼすべての栄養素を含む優秀な食材です。卵に含まれるコラーゲンもまたアミノ酸から作られているため、美肌を保つ食材でもあります。

 

牛乳(アミノ酸スコア:100)
コップ1杯(180㏄)で121kcal、たんぱく質は5.9g含有されています。
牛乳はカルシウムも豊富で手軽に摂取しやすい食材ですが、脂質も多く含みます。脂質が気になる方は低脂肪乳をおすすめします。

 

大豆(アミノ酸スコア:100)
納豆、豆乳もアミノ酸スコア100の食材です。
五目煮などの小鉢1品で水煮の大豆が10g程度とすると14kcal、たんぱく質1.3g含有されています。
大豆に含まれるポリフェノールである「イソフラボン」にはエストロゲンという女性ホルモンと同じような作用があり、更年期障害の緩和や骨の健康に関与するといった、女性に嬉しい効果があります。

 

生しいたけ(アミノ酸スコア:78)
ビタミンDや食物繊維のほか、レンチナンとβ-Dグルカンという多糖類が含まれています。レンチナンはがん細胞の増殖を抑える効果が、β-Dグルカンは免疫力を高める効果が期待されています。

 

じゃがいも(アミノ酸スコア:73)
ビタミンCやカリウム、食物繊維を多く含みます。美白効果やむくみ予防、便秘解消など女性に嬉しい効果があります。

 

玄米(アミノ酸スコア:64)
精白米のアミノ酸スコアは61であり、カロリーも玄米とほぼ変わりませんが、玄米は代謝アップや疲労回復効果のあるビタミンB群やアンチエイジング作用のあるビタミンE、便秘解消に効果的な食物繊維、体調を整えてくれるミネラル類を多く含みます。

 

いちご(アミノ酸スコア:64)
ビタミンC、ポリフェノールを多く含みます。美肌やアンチエイジングを意識される方にとっておすすめの食材です。

 

パイナップル(生)(アミノ酸スコア:63)
パイナップルに含まれるクエン酸、ビタミンB1には疲労回復効果があります。また、美肌効果のあるビタミンCも豊富です。たんぱく質分解酵素を持つため、肉料理と一緒に食べることでたんぱく質の消化を助けてくれます。

 

りんご(アミノ酸スコア:56)
アミノ酸だけではなくポリフェノールも豊富に含み、りんごポリフェノールの構成成分であるプロシアニジンは内臓脂肪を減らす効果があると言われています。ポリフェノールは皮に豊富に含まれているため、皮ごと食べるのがおすすめです。

 

キャベツ(アミノ酸スコア:53)
キャベツから発見されたビタミンU(キャベジン)には、胃酸の過剰分泌を抑えたり、胃の粘膜を保護・修復する作用があります。ビタミンC、カリウムなどのミネラルも多く含みます。これらは水に溶け出す性質を持つため、軽く炒めるか煮汁ごと食べることができるスープにすると、無駄なく栄養素を摂取出来ます。

 

アミノ酸はこんな人におすすめ

アミノ酸はたんぱく質を作るだけではなく、身体を動かす生命活動のほとんどを司どっています。いつまでも健康でいたい、綺麗でいたいというすべての方におすすめです。

・運動を取り入れて筋力アップしたい人
・太りにくい体を目指すダイエット中の人
・風邪をひきやすい人
・健康的な肌を保ちたい人
・よく眠れない人、リラックスしたい人
・脳トレに関心が出てきた人

偏った食材からのたんぱく質の過剰摂取は、脂肪摂取量増加に繋がります。主食・主菜・副菜を基本に、さまざまな食材をバランスよく摂取するようにし、偏りのない食生活を心掛けましょう。

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