大学卒業後、給食委託会社として5年ほど総合病院に勤務。
さまざまな病気に対応する献立作成・発注業務を行い、妊産婦対象の栄養教室も担当。
妊娠・出産を機に、食事の大切さや食べものが身体に与える影響力を再認識。病気にならないような食習慣はもちろん、未来ある子ども達に食の本当の意味や大切さを楽しく教えられるようにと、幼児食マイスターの資格を取得。
世の中にはさまざまなサプリメントが存在し、どれが本当に良い物なのかわからないのが正直なところです。自分の体験も含めて皆さまに正しい情報を届けられるよう頑張ります。
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ビタミンAとは
ビタミンAは脂溶性のビタミンで、レチノイドとも呼ばれています。
構造上の分類で、レチノール、レチナール、レチノイン酸に区分されます。動物性食品由来のものはレチニル脂肪酸エステルとして摂取され、小腸上皮でレチノールに分解されます。植物性由来のものはカロテノイドとして体内に吸収されますが、その吸収効率はレチノールの1/12とされています。
ビタミンAの働き
ビタミンAの主な働きは、目の網膜細胞の保護・視細胞の光刺激反応に作用することです。
また、皮膚を健康に保つ働きもあり、乾燥や角質化から守る役割を持っています。
ビタミンAが不足すると?
ビタミンAが不足すると、視覚に異常が現れます。
乳幼児では角膜乾燥症などを発症し、失明に至るケースもあります。
成人では、暗い場所で目が慣れない症状が起こり、やがて夜盲症になることもあります。
また、皮膚の乾燥や角質化が起こり、皮膚の免疫力が低下することで感染症に罹患しやすくなることがあります。
ビタミンAを摂りすぎることはある?
ビタミンAの過剰症は植物由来のカロテノイドでは起こらないとされていますが、サプリメントの過剰摂取や、動物由来のレチノールなどを過剰摂取することにより、ビタミンA過剰症の主症状である頭痛や嘔吐などが現れます。
長期に渡って過剰に摂取することで、骨が弱くなるという報告もあります。
ビタミンAは耐容上限量が2700μgRE/日と設定されており、摂り過ぎへの注意喚起がされています。
ビタミンAを多く含む食べ物10選
ビタミンAの推奨量は、成人男性で850μgRE/日、成人女性で650~750μgRE/日と定められています。
具体的にどのような食品に含まれているか、ご紹介していきます。
なお、含有量は食品100gあたりのものです。

レバニラなどの一食食べるだけでビタミンAの耐容上限量を軽く超えてしまう料理を頻繁に食べることは、避けるのが望ましいでしょう。特に、妊婦さんはお腹の胎児にも影響が出る場合がありますので注意してください。

うなぎにはビタミンAだけでなく、ビタミンB群も多く含まれているため、代謝を促進する作用も期待できます。

脂の乗りが良い銀鱈は、白身のトロとも呼ばれており、シンプルな塩焼きや西京焼きなどの脂も味わえる調理方法がおすすめです。
ビタミンAは脂溶性なため、唐揚げなどにしてもビタミンAをしっかりとることができます。

加熱するとえぐみが流れて食べやすくなります。

食物繊維も豊富に含まれます。


味付け海苔は塩分が含まれるため、焼き海苔の方がおすすめです。和え物やトッピングにいかがでしょうか?
火であぶることでパリっとした食感も楽しめます。

バターの風味は年齢を問わず人気なので、家族みんなで食べられるメニューが作れます。
ビタミンAはこんな人におすすめ
ビタミンAには目や皮膚の健康を守る働きがあります。
パソコンをよく使うなど、日常的に目を酷使する方におすすめのビタミンです。また、皮膚が乾燥しやすい方にもしっかり摂ってほしい栄養素です。
ただし、レバーやサプリメントを摂り過ぎると、頭痛や吐き気などの過剰症が起こりやすいビタミンでもあります。適量摂取を心掛けてくださいね。

川野 恵
大学卒業後、給食委託会社として5年ほど総合病院に勤務。 さまざまな病気に対応する献立作成・発注業務を行い、妊産婦対象の栄養教室も担当。妊娠・出産を機に、食事の大切さや食べものが身体に与える影響力を再認識。病気にならないような食習慣はもちろん、未来ある子ども達に食の本当の意味や大切さを楽しく教えられるようにと、幼児食マイスターの資格を取得。