大学卒業後、給食委託会社として5年ほど総合病院に勤務。
さまざまな病気に対応する献立作成・発注業務を行い、妊産婦対象の栄養教室も担当。
妊娠・出産を機に、食事の大切さや食べものが身体に与える影響力を再認識。病気にならないような食習慣はもちろん、未来ある子ども達に食の本当の意味や大切さを楽しく教えられるようにと、幼児食マイスターの資格を取得。
世の中にはさまざまなサプリメントが存在し、どれが本当に良い物なのかわからないのが正直なところです。自分の体験も含めて皆さまに正しい情報を届けられるよう頑張ります。
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オレイン酸とは
オレイン酸は、一価不飽和脂肪酸の一つです。
オリーブオイルや紅花油に多く含まれており、酸化されにくく加熱調理にも強いのが特徴です。
オレイン酸の働き
コレステロール低下作用
オレイン酸には、HDLコレステロールを維持したままLDLコレステロールを減らす効果があります。
血中のLDLコレステロールは増加・酸化すると血管内に貼りついて重なっていき、血管を塞いでしまいます。この血管壁に溜まった過剰なLDLコレステロールも、オレイン酸は回収する効果があるのです。
心疾患罹患率の低下作用
血中のコレステロールが増加すると、血栓ができる、血管壁が厚くなり血管が狭くなるなどの障害が生じます。
オレイン酸は、血中コレステロールのバランスを改善する力があるので、結果的に動脈硬化や心疾患になる確率を下げます。
便秘解消
オレイン酸は小腸で吸収されないので、刺激となって排便を促す効果があります。
寝る前や夕食のときに、スプーン一杯のオリーブオイルを摂取すると、次の日に便通につながりやすくなります。
胃液の調節
オレイン酸には、胃液の分泌を調整する効果があります。
オレイン酸は活性酸素を抑制する力があるので、活性酸素によって影響を受けやすい胃を保護することができます。
がん細胞の抑制
過酸化脂質は体内の活性酸素と結びつき、体の細胞を傷つけることで癌細胞が発生する確率が高まります。
オレイン酸は酸化されにくいので、癌細胞の発生率も低下させる効果があります。
オレイン酸が不足すると?
オレイン酸が不足したからといって、何か特別な疾患になることはありません。
オレイン酸を摂ることでメリットはありますが、不足したから何か起こるということはないです。
ただし、今現在オレイン酸をしっかり摂っている方が摂らなくなり不足状態に至れば、便秘などの不調が起こるかもしれません。
オレイン酸を摂りすぎることはある?
オレイン酸は脂肪酸の一種で、すなわち油です。
油は1gにおおよそ9kcalと非常にカロリーが高いので、摂り過ぎれば肥満につながります。適量摂取を心掛けましょう。
オレイン酸を多く含む食べ物10選
オレイン酸の推奨量は特に設けられていません。
普段使う油をオレイン酸が豊富なものに置き換える、おやつをオレイン酸が含まれるものにする、という感じで日常生活に取り入れることがおすすめです。
どのような食品にオレイン酸が含まれているのか、ご紹介していきます。
(食品100g中に含まれるオレイン酸の量を記載しています。)

便秘の方は、寝る前にオリーブオイルスプーン一杯を飲むことで、翌朝お通じにつながりやすくなりますよ。是非お試しください。
また、普段料理で使っている油と置き換えることで、日常的なオレイン酸の摂取量を増やすことができます。

あまに油には、オレイン酸だけでなくαリノレン酸も豊富に含まれているので、血液をサラサラにする効果があります。ただし、酸化されやすい油なので、加熱調理に使用するのは避けてドレッシングや和え物として使用しましょう。

和え物やサラダ、炒め物など、さまざまな用途がある食品です。何にでもかけて召し上がる方がいらっしゃいますが、明らかに脂質の摂り過ぎなので適量を心掛けましょう。

小腹が空いた時におやつとして摂ることで、簡単にオレイン酸を補給できます。

これらはアーモンドに比べて硬くないので、サラダのトッピングなどでアクセントにしても、お子様から年配の方まで食べやすいと思います。もちろん、そのままおやつに召し上がっていただくのもおすすめです。
アーモンド同様、食べ過ぎには気を付けましょう。
オレイン酸はこんな人におすすめ
オレイン酸は脂肪酸の一種で、オリーブオイルやナッツ類、牛肉にたくさん含まれています。
コレステロールの低下作用・心疾患の予防効果・便秘改善作用などさまざまなメリットがありますが、油なので食べすぎには注意が必要です。
コレステロースが気になる方、血圧が高めの方など、生活習慣病を未然に防ぎたいという方におすすめです。

川野 恵
大学卒業後、給食委託会社として5年ほど総合病院に勤務。 さまざまな病気に対応する献立作成・発注業務を行い、妊産婦対象の栄養教室も担当。妊娠・出産を機に、食事の大切さや食べものが身体に与える影響力を再認識。病気にならないような食習慣はもちろん、未来ある子ども達に食の本当の意味や大切さを楽しく教えられるようにと、幼児食マイスターの資格を取得。