今回はダイエット運動の効率を上げるのに最適なBCAAについて解説していきます。

管理栄養士:川野 恵さん
大学卒業後、給食委託会社として5年ほど総合病院に勤務。
さまざまな病気に対応する献立作成・発注業務を行い、妊産婦対象の栄養教室も担当。
妊娠・出産を機に、食事の大切さや食べものが身体に与える影響力を再認識。病気にならないような食習慣はもちろん、未来ある子ども達に食の本当の意味や大切さを楽しく教えられるようにと、幼児食マイスターの資格を取得。
自分の体験も含めて皆さまに正しい情報を届けられるよう頑張ります。
BCAAとは
BACCとは、分岐鎖アミノ酸のことです。必須アミノ酸の仲間で、バリン・ロイシン・イソロイシンの総称です。
筋肉に多く存在しており、ヒトの筋肉組織の35%がBCAAだと言われています。
BCAAの働き
BCAAには、筋肉組織の合成促進や分解抑制、運動時の乳酸産生抑制などの働きがあります。
BCAAをしっかり摂って筋力トレーニングをすると筋肉が増えていくので、必然的に基礎代謝量が上がって痩せやすい体になります。
ただし、ただBCAAを摂るだけではあまり意味はありません。運動中、および運動直後にBCAAを摂取することが大切です。
BCAAが不足すると?
BCAAは必須アミノ酸なので、不足すればタンパク質の合成がうまくできなくなり、身体に不調をきたします。
また、運動時にBCAAが不十分だと筋肉が損傷しやすく、効果が得られにくいです。筋肉が損傷したときに生じる痛みが筋肉痛ですので、BCAAをしっかり摂取すれば、筋肉痛が軽く済むという報告もあります。
BCAAを摂りすぎることはある?
食品からBCAAを摂取する際、過剰症になる心配はありません。
ただし、サプリメントでBCAAを摂取する場合には注意が必要です。販売元が提示している目安量を参考に適量を摂取して下さい。どんな栄養素でも適量が一番です。
BCAAを多く含む食べ物11選
厚生労働省などでBCAAの推奨量について調べた結果、2020年4月現在で有効な情報は得られませんでした。
ですが、多数のトレーニングサイトでは「1日5g以上のBCAAの摂取」をすすめているようです。
具体的にどんな食品にBCAAが多く含まれているのかご紹介していきます。
※表記されている含有量は食品100gあたりのものです。

BCAAが4100mgほど含まれます。
まぐろはずっと泳ぎ回っているタフな魚なので、お肉(筋肉)の質が良く、BCAAに限らず他のアミノ酸も含まれています。DHA・EPAも豊富なので、血液がサラサラになるなど健康作用も大いに期待できます。

さんまは旬の時期に出回った新鮮なものがおすすめです。魚油であるDHA・EPAが入っており、中性脂肪やコレステロールの低下に働きます。

牛肉はL-カルニチンが豊富に含まれていますので、運動と組み合わせて行うダイエットには大変効率が良い食品です。脂肪が少なく赤身がきれいなものを選びましょう。

鶏肉はタンパク質が豊富ですし、身体を温める力があるので、ダイエット時にはおすすめの食材です

コップ一杯で1400mgほど摂取できます。大豆製品であるきなこを溶いて飲むなど、栄養価を高める工夫して飲んでみてください。

チーズの一回使用量はだいたい20gほどなので、1000mg程度取ることができます。緑黄色野菜にチーズをかけてオーブンで焼くなど、タンパク質が不足しがちな野菜と組み合わせて摂るのがおすすめです。

豆腐に含まれる大豆たんぱくには、コレステロール低下などの嬉しい健康作用があります。ダイエット中にも積極的に食べて欲しい食品です。

一枚当たり約17gですのでおおよそ670mgほどが含まれていることになりますね。
高野豆腐には、身体の調子を整えるミネラルが豊富に含まれていますし、タンパク質も豊富なのでダイエットにおすすめの食品です。
しかし、他の豆腐製品と比べてカロリーが高いので食べ過ぎには注意が必要です。

納豆は1パック50gほどなので、だいたい650mgのBCAAが含まれています。
納豆菌は腸内環境を整える作用もありますし、大豆の発酵食品なので大豆たんぱくも豊富です。生野菜にかけて食べれば即席サラダドレッシングにもなりますよ。

お料理に取り入れられるのもいいですが、運動直後に茹で卵一個を食べるなど、おやつ間隔で手軽に取り入れるのもおすすめです。
BCAAはこんな人におすすめ
BCAAは、必須アミノ酸であるバリン・ロイシン・イソロイシンの総称です。
筋肉の合成促進や分解抑制に働きますので、運動を取り入れたダイエットやボディメイクのときにしっかり摂りたい栄養素です。強度の高い運動を取り入れる方にはもちろんですが、少しの筋トレや有酸素運動をおこなう時でも、BCAAをうまく取り入れて効率的なダイエットを目指しましょう。

川野 恵
大学卒業後、給食委託会社として5年ほど総合病院に勤務。 さまざまな病気に対応する献立作成・発注業務を行い、妊産婦対象の栄養教室も担当。妊娠・出産を機に、食事の大切さや食べものが身体に与える影響力を再認識。病気にならないような食習慣はもちろん、未来ある子ども達に食の本当の意味や大切さを楽しく教えられるようにと、幼児食マイスターの資格を取得。
BCAAを摂るのにおすすめの酵素商品
BCAAをしっかり取って筋トレの効率をアップしたい方におすすめの酵素商品を紹介します。
BCAAだけでなく、ロイシンを摂取すると体内で生成されるHMBも含まれます。
このHMBに筋肉損傷の抑制や、筋肉増強効果があると言われていますので、より効果的です。
BCAAを配合した粉末タイプのドリンクです。
ダイエット運動の前後に飲むのがおすすめ!
BCAAが直接配合されている商品ではありませんが、BCAAを含んでいるすっぽんを使用したサプリメントです。
穀物麹も配合されているため、基礎代謝を上げるのにもおすすめです。